有力容疑者となり連行されたジフン。連絡のつかないジョンジェ。前回の最後ではジンムクの携帯に失踪した娘ミンジョンからメールが来る。「お父さん、私を出して」。凍り付く一同。さて、どうなりますか。
3年前の真実
2017年11月21日、広域強行犯係として働いていたドンシクは、当時パートナーだったイ・サンヨプと張り込みをしていた。
サンヨプ「イ警部補、どうして警官になりたいと思ったんですか?」
ドンシク「悔しいからだよ。だれにも悔しい思いをさせたくないから。」
サンヨプ「あいつを捕まえるべきでは?女子大生を3人も殺したやつです。ソン・ジオを捕まえましょう。」
ドンシク「証拠がない。」
サンヨプ「3番目の被害者は、妹の友だちでした。大切な妹分でした。大切な妹分です。」
サンヨプはなんとしてでもソン・ジオを捕まえたい。大切な証拠を隠滅される前に、配達員を装って住居に侵入することを提案する。
ドンシクは、違法証拠収集になるからと反対する。
サンヨプ「証拠をボクたちが作ったら?何日も窓ばかり見ているのは耐えられません。」
ドンシク「何をバカなことを言ってるんだ。しっかり監視しろ!」
広域捜査隊のドンシクとサンヨプ
3年前、ドンシクとサンヨプは広域捜査隊1チームに属していた。 チーム長はナム・サンベ。
張り込み中、ドンシクが少し離れたすきに、サンヨプが容疑者の車を追いかけて単独行動に出る。
ドンシクは電話で「監視するだけにしろ。一人で接触するなよ」と指示を出す。サンヨプの勝手な行動に、ドンシクもサンベも常日頃から頭を悩ませていた。
すぐにバイクで追いかけたドンシクは、サンヨプが銃で腹を撃たれているのを発見。
「捕まえて。やつに銃を取られた。死にたくない・・・」
サンヨプはドンシクの腕の中で息を引き取った。
怒りに震えるドンシクは、警察車両が到着するまで容疑者を殴り続けていた。
ドンシクがミンジョンの携帯を操作し…
実は、ミンジョンの携帯からジンムクに「私を出して」と送信したのはドンシクだった。
カン・ミンジョン失踪当日 2020年10月23日を振り返る。
ジェウォンに家まで送ってもらったミンジョンは、家の前で別れ、家に入った。
寝ないで自分を待っていた父をよそ目に、「疲れたから」と部屋に入るミンジョン。
そのときジフンから電話があり、「肉屋に行くよ。店を片付けてから」と答えるジンムク。
電話を切ったジンムクは、店の扉を閉め、鍵をかけた。
ドンシクはミンジョンに電話をかけたが、ミンジョンは出ない。
そのとき、ミンジョンはジンムクに首を絞められていた。ジェイからもらった緑のタオルで。
一方、ジェイの店では所長、ジファが肉を焼いてみんなを待っていた。
ジェイがドンシクに「早く来て」と連絡する。
ジフンはミンジョンに「来ないの?」とメールして肉屋へ入っていった。ミンジョンを送り届けたジョンジェも到着。
所長「ジンムクはどこで何してるんだか」
ジフン「ボクが迎えに行きます」といって店を出たジフン。
当日の夜マニャンスーパーへ来た人々
ドンシクはジファと電話しながら、実はマニャンスーパーへ向かっていた。ミンジョンが忘れた携帯を届けるために。
ちょうどその時、縛られて横たわっているミンジョンの横で、ジンムクは包丁を研いでいた。
店の中は暗く、鍵も閉まっていることを知り、ドンシクはそのまま引き返し、山へ走りに行った。
次に来たのがジソン。ジソンは店のチャイムを押した。
「ジンムクさん、ジソンです。」
焦ったジンムク。
ミンジョンを閉じ込めている地下室への鍵をかけ、ジンムクはあわててジソンの方へ急ぐ。そのとき、鍵を落としたことにジンムクは気づかなかった。
ジフンは、肉屋へ持って行く酒を用意し始める。「ミンジョンも夕飯を食べないと。声をかけますか?」
ジンムク「寝ているから起きないよ。」
ひと走りしてきたドンシクは再度マニャンスーパーへ
ひと走りしてきたドンシクは、再度マニャンスーパーに寄り、チャイムを押して「ミンジョン!」と呼ぶが返事がない。
ミンジョンの鍵を持っていることを思い出したドンシクは、鍵をあけて家に入ってみる。
鍵が落ちているのを見つけたドンシクは、不審に思い、鍵を使って地下室へ入っていく。
地下室でドンシクが見たものは、台の上に置かれた10本の指先だった。そばにはジェイからもらった緑のタオルとミンジョンの携帯も置かれていた。
すぐにミンジョンの指だとわかったドンシクのところに、ジンムクから電話がかかってくる。
ジンムク「今どこ?肉を焼いているよ。早く来い。」
ドンシク「ミンジョンは?」
ジンムク「死体のように寝ているよ」
死体のように寝ていると聞いたドンシクは、ジンムクに対して怒りが抑えられない。
すぐに警察を呼ぼうとしたが、韓国では死体のない事件は殺人事件と認められないことを思い出す。
必死になってミンジョンを探すドンシク。容器の中に一台のスマホがあるのを発見した。それは失踪したイ・グムファのものだった。
ドンシクは指、携帯、タオルを持って立ち去る。そしてスーパーの前に指を並べたのだった。
現在
2020年11月4日 現在。
ドンシクは施設の母親のところで寝ている。そこへジュウォンが来る。
ジュウォン「3時間後に迎えに来ます。ジンムクさんがボクたちに会いたいそうです。失踪した日のことを思い出したと。」
ドンシクとジュウォンはマニャンスーパーへ向かう。ジンムクは言った。
「当日のことを整理してみたんです。メールが来たんだからミンジョンは生きてますよね。」
そういって、ジンムクは1冊のノートを差し出した。そこには当日の行動が細かに書かれていた。
ジンムク「疑ってるわけではないけど、ミンジョンを見つけるためには、ささいなことも伝えるべきだろ?」
ジュウォンはノートに目を通してつぶやいた。
「精肉店にはいなかった」
ジュウォン「どれくらい?」
ジンムク「1時間くらい。ユ・ジェイ。ジェイがいなかった。」
マニャン精肉店に向かうジュウォンとドンシク。
ジュウォン「順番に名前が出てきますね。今度かばうのはジェイさんですか?」
そこへ現れたのはジェイだった。
「誰をかばってるんですか?バカなことを言わないでください。私がかばってるのよ。」
店でお茶を出すジェイ。
ドンシク「麦茶か?」
ジェイ「コーン茶よ」
ドンシク「10月23日21時50分から22時50分まで、どこで何を?」
ジェイ「23日ならミンジョンが失踪した日ね。ここで肉を焼いて食べていたかと。マニャン派出所とムンジュ署の人たちと」
ジェイ、何かを思い出したように続ける。
ジェイ「あ、ちょっと待って。上で寝てたかも。たまにあるのよ。みんな勝手に食べてくれてるから。私がいなかったことが怪しいと?誰が?ジンムク?」
そこへ来たのがジフン。
一同驚く。ジフンは事情聴取されているはずだったからだ。
ドンシク「なぜここに?」
ジフン「ジョンジェさんが自首しました。」
自首したジョンジェ
ジョンジェが留置場に入っている。激高するト議員は「早く出しなさい」とわめきちらすが、「ジフンも入っていたんで、公平にしなければいけません」と刑事は取り合わない。
ジョンジェ「俺は罪を犯したよ。ミンジョンに最後に会った罪。俺が犯人の可能性がかなり高いんだ。」
そこへドンシクが来る。
「ジフンだけが映った映像を誰かが情報提供したんだ。」
その仕業が自分の母親だと確信したジョンジェ。
そのとき、「ミンジェからまたメールが来た」とサンベから連絡が来た。
送信場所は葦原だという。
刑事「葦原には防犯カメラが一台もありません。どうやって捜索すれば?」
ジファ「全部よ、全部。マニャ全体を砂一粒まで捜索するの。」
それを聞いていたジンムクはギョッとしたのだった。そんなジンムクの様子をじっと見るドンシク。
サンベ所長「ジンムク、心配するな。マニャンにある家を屋上から地下まで捜索してミンジョンに関するものを見つけるから。」
ドンシクは携帯を隠してあった場所に急いでいくが、そこには携帯はなく、一枚の地図が残されていた。
地図には「シムジュ山シムジュ寺」に印がつけられていた。
大急ぎでシムジュ山に向かうと、そこにはジェイがいた。
ジェイ「どうして携帯を持ってると私に言わなかったの?引き出しに入っているのを見つけた。」
2通目のメールを送ったのはミンジョンだった。ジェイは、ジンムクが犯人ではないかと疑っていたのだ。
ジェイ「ミンジョンを殺してドンシクさんを追い詰めたのは、ジンムク?」
かすかにうなずくドンシク。
「ドンシクさんの妹も?私の母親も?」
ドンシク「ああ、恐らくな。」
ドンシクは、ジェイが危険な目にあうから携帯を渡せというが、ジェイは自分も母親を探すと携帯を渡さない。
もう一通のメール
実はジェイは、もう一通ジンムクにメールを送っていた。
「お父さん、バイバイ。私は出て行くわ。」
携帯の発信元がシムジュ山シムジュ寺だとジファから聞いたジンムク。彼には心当たりがあった。「あそこか。」
シムジュ寺とは、ジェイの母親が失踪した場所だった。
その事実を受けて、ジェイの店に捜索令状が出された。
水を買いに行くと店を出たジェイ。
捜査員から「そういえばあの夜、ドンシクは9時過ぎに店に来た」と聞いたジュウォン。
犯人を作り出す次長
ソウル警察庁次長の部屋では、建設会社イ代表が次長と話し合っていた。
イ代表「これ以上再開発の邪魔をされたくないんですよ」
次長「連続殺人犯が捕まってないからだろう。犯人を捕まえればいい。」
イ代表「どうやって?」
次長「犯人は誰だっていい、捕まりさえすれば。」
ジュウォンは消された防犯カメラの映像を見て、指を置いたのがドンシクだと知る。
ジンムクは冷蔵庫から肉を取り出し、出刃包丁でたたいていた時、肉のなかから何かを発見した。
ジェイが店にいると、ジンムクが入ってきた。
ジンムク「すまない、ジェイ、ミンジョンのせいで店がめちゃくちゃになって。片づけを手伝おうと思って来たんだ。」
ジェイは警戒する。
店にあった包丁にジンムクが手を触れる。
ジェイ「大丈夫ですよ、ドンシクさんが来てくれますから。二人でやります。」
ジンムクは「そうか、わかったよ」と言って店を出ていった。
包丁の横には、ジェイの母親の髪飾りと手紙が置いてあった。ジンムクが置いたのだ。
「ムンジュ川 葦原 下流50メートル 石柱の横 ジェイ、お母さんを出してあげて」
指を置いたのがドンシクだと知ったジュウォン
ドンシクの家を訪ねるジュウォン。
「ミンジョンさんの指をなぜ置いたのですか?ミンジョンさんが失踪した夜、家に入っていった人と出てきた人。防犯カメラの映像を削除したのはサンベ所長。サンベ所長を逮捕します。」
ドンシクは驚く。「なぜ所長を?」
ジュウォン「上層部は犯人を必要としているんです。イ巡査部長、どうしますか?」
答えに窮するドンシク。
そこへジェイから電話がかかってきた。
「ジンムクが母親のヘアピンを置いていった。私はムンジュ川に母を探しに行く。あいつが私を殺そうとしたら必ず捕まえてね。」
ムンジュ川に石柱を見つけ、掘り出そうとするジェイ。そこへ警察が駆けつけた。
ついにジンムクがミョンジュンを出す
家に帰ってきたジンムクは、自宅の敷石を外す。下から出てきたビニール袋に話しかける。
「ミョンジュンや、お前の望みどおり、この家から出してやる」
そこへ現れたジュウォン。
「カン・ジョンミン拉致および監禁等の容疑で逮捕します。」
ジンムクに手錠をかけようとするジュウォン。
「あなたの人生はこれで完全に終わりだ」