ソジンがおぜん立てをしたカン教授のセンター長就任は白紙になった。イェビンの万引き事件も思わぬ展開に。そしてカン・ジュンサンの昔の恋人ウネの切実な頼み事とはいったい何か。
傷ついたイェビンの心
翌朝。朝食で、カン教授は「昨日のことは正当防衛だから大丈夫だ」とソジンに言った。
テストが100点だったと自慢するイェソに、大喜びするジュンサンとソジン。学校へ行くイェビンのことは眼中にない。イェビンは無言で家を出た。かわいそうなイェビン。
センター長をのがしたカン・ジュンサン
カン教授は院長に呼ばれた。「君をセンター長に推そうと思ったんだが、今回の事件は院内で問題になっている。」
院長の話により、自らセンター長を辞退した形になったカン・ジュンサンは納得がいかなかった。だが結局、ファン教授が脊椎関節センターのセンター長に就任したのだった。
イ教授たちはカン教授を励まそうと飲み会を催す。イェソの成績が高校で一位、一方ファンの息子のウジュは20位以下だと言い、イェソのために乾杯をする。
そんな中、一人しょぼんとしている助手がいた。
イ「おい、ムスっとするな。あの患者のせいでカン教授はセンター長を逃した。原因を作ったお前が雰囲気を壊すな。」
カン「もうその話はいい、やめよう。」
手術で実際は何があったのだろうか。
「本当にすみません、教授」とあらためて謝罪する助手に、カン教授は言う。
「お前のミスはオレのミスだ。心配するな。成長に失敗はつきものだ。」
カンは意外と器の大きい人間だったのだ。
妻たちの祝賀会
一方、ファンのセンター長就任を祝って、SKYキャッスルでは妻たちがスイムのために祝賀会を開いていた。
建前はスイムのための祝賀会だったが、実際はイェソの成績の自慢だったのだ。さすがに息子のことを言われるのは辛い。家に帰っても腹が立ってしかたがない。
「頭にきて、テーブルをひっくり返しそうになったわ!」と、旦那に不満を聞いてもらうスイム。ところで下の画像は旦那と一緒に洗濯物をたたむ場面だ。日本も韓国も同じなのね。まあ、うちの場合はたたんでくれないけれども。この場面はほほえましかった。
スイムは、ウジュの成績が下がったのは自分のせいだと自分を責めていた。
「私は母親の役目をちゃんと果たせているのかしら。」
夫は慰める。「心配しなくていい。君は十分よくやっている。」
キムコーデとランチするそじん
キムはソジンに、イェソがウジュに好意を持っていることを話すと、ソジンは「そんなことはない」と否定した。
キム「子供のことを知り尽くしていると思うのは親の錯覚です。まだ片思いの段階ですが注意を払ってください。」
ソジンはとまどうばかりだった。キムは続ける。
「成績が上位陣から外れる主な原因は異性問題です。交際でもすれば当然成績は下がります。」
ソジン「私は何をすれば?」
キム「ウジュへの想いを応援してください。イェソの心をオープンにさせることで、彼女をコントロールするのです。」
二人が帰ろうとすると、後ろから声をかけてきた女性がいた。
「お久しぶり!ジェニファーでしょ?フェアファックスで。私よ、ローラ・チョン。」
キムコーデはあきらかにとまどいを隠せない。
女性「ケイは元気?」
キム「人違いです。」
その場を立ち去るキム。
フェアファックスはアメリカでも最高の学区だと知るソジンは、不思議に思った。
キムコーデの隠された過去
キムは車を走らせ、森の中の一本の道に入っていった。やがて一軒のお屋敷が現れた。出迎えたのはいつもの秘書。キムは彼にクレヨンのセットを渡す。
秘書「降りないのですか?」
キムは車から降りない。玄関から入るなり、部屋がめちゃくちゃになっているのが分かる。それを片付けるスタッフたち。
「キムは?」そう聞く、秘書は2階へ案内された。そっと部屋へ入ると、一人の女性が熱心にガラス窓に何か書いていた。数式のようである。あたりには本やクレヨンが散乱している。
彼女は何かにとりつかれたように、一心不乱に数式を書いている。
秘書はドアのそばにキムから手渡されたクレヨンをそっと置き、その場を立ち去った。
チャ教授に怒鳴られるソジュンとギジュン
ソジュンとギジュンは、今で父親から成績が悪いことをきつく叱られていた。
「あの部屋では集中できない」
「兄弟で争うのがいやだ」
「兄弟である前にライバルだ」と父親が言う。
成績が下がったら自分に従ってもらうと約束したスンヘの勝利だった。スタディルームは元に戻さない。旦那の本日の夕食はまたカップラーメンだ。
息子たちも父親から解放され、喜んでいるようだ。ある意味スカッとする場面だ。
イェビン、家を出る
イェビンは食欲がない。機嫌も悪い。こちらも成績が悪く、母親から叱られていた。おまけに姉のイェソも意地悪で嫌味タラタラだ。妹に対する愛情のかけらもない。
イェビンはついに家を出る決心をする。リュックに洋服を詰め込み、母親の持つジュエリーやバッグ類をつかみ、バッグに入れる。母親の引き出しにあったタブレットPCも詰め込み、家を出た。
そこへ出くわしたのが、帰宅途中のスイムだった。スイムは前からトボトボ歩いてくるイェビンを見て急いで駆け寄る。
「どうしたの?こんなに夜遅く。もう12時よ。お母さんは知ってるの?女の子が歩くのは危険よ。」
自分のことを心配してくれるスイムの言葉を聞き、イェビンは泣き出した。
「悲しかったのね、思いっきり泣きなさい。」
まさに愛に包まれている。イェビンの家にはない「愛」だ。
「ママは万引きした理由も聞いてくれない。万引きしたことを隠して終わり。理由なんか興味もないし聞いてもくれない。」
スイムは彼女の悲しみをひたすら受け止め、抱きしめていた。
ヨンジェのPCを見たイェビン
ソジンは自分のバッグやジュエリーが無くなっていることに気づく。イェビンが家にいないことにも気づいたとき、スイムからメールが届く。
「イェビンはうちにいます。」
それを知ってホッとしたソジンだったが、ヨンジェのPCも持っていったことを知り、あわててスイムの家へ走る。
だが遅かった。そんなこととは知らないイェビンは、ゲームでもしようとPCを開き、そこでヨンジェの書いた文章を目にしてしまった。「復讐」「縁を切る」などの恐ろしい言葉が並んでいる例の文章だ。
ヨンジェを知らないスイムはわけが分からない。「ヨンジェって前に住んでた子?」
ソジンがイェビンを迎えに来た。家に向かう途中、ソジンはイェビンに「何が不満なの?」といらついた口調で尋ねる。
イェビンは言った。「ヨンジェも地獄だって言ってた。」